ハムスターの病気、症状、正しい飼い方

ハムスターは昔から人気のあるげっ歯類のペットです。ネズミの仲間の小型哺乳類で、どちらかというと臆病な性格なので、デリケートな点を理解したうえで飼うようにしましょう。

このような症状が見られたら要注意

感染症

梅雨の時期は、湿度が高く気温も高いためにケージ内が不衛生になりがちです。その結果、シラミやダニが増えて、ハムスターが感染症(皮膚病)になることがあります。身体全体を痒がって、足で掻くことが多くなるので、しっかり観察してください。

薬で駆除できますが、ケージが不衛生なままだと感染症を繰り返してしまうので、徹底的に掃除して清潔に保ってください。

頬袋の異常

ハムスターには、食べ物を見つけてもすぐに食べず、頬袋に入れて巣に持ち帰ってから食べるという習性があります。ごはんや餅、チョコやガムのようなものを頬袋に入れると貼りついてしまい、そこが炎症を起こします。また、巣をつくるためにティッシュなども頬袋に詰め込むので、その中に尖ったゴミが混ざっていると頬袋を傷つけてしまいます。

頬袋の炎症や腫瘍が悪化すると、脳炎にまで進行することもあるので、頬袋が腫れているなど異常が見られたらすぐに動物病院へ行くことです。薬で炎症を抑える、あるいは、手術で膿を出すといった治療を行います。

食事は専用のものを与え、ケージの中に異物が入らないように注意して予防しましょう。

擬似冬眠

ハムスターは、気温が5度以下になると冬眠したように体温が下がり動かなくなります。初めてハムスターを飼うと、「死んでしまった」と勘違いしやすいので注意しましょう。冬場などで動かなくなってしまったときは、暖かい部屋に連れていってみてください。疑似冬眠であれば、目を覚まします。

ただし、擬似冬眠の状態が長く続くと体力を消耗し死に至ることもあります。室温が下がらないように冬場はヒーターなどを利用してケージを20度から24度に保つようにしましょう。

飼い方

身体の小さいハムスターは小さな隙間があると逃げてしまうので目の細かいケージを使います。警戒心が強いので40センチぐらいのサイズに基本的には1匹としてください。

巣穴で生活するので、巣箱は必ず設置し食事用の箱と水飲み器、トイレを入れます。ケージの底には新聞紙を細かくしたものや、ウッドチップを敷き詰めます。ただし、ウッドチップの香りがあるものは、ハムスターにとって有害な場合があるので注意してください。

ケージを登って、入り口を開けようとするので、洗濯バサミなどで固定しておきます。

食事について

ハムスターは草食中心の雑食性です。ハムスター専用のフードだけでなく、小鳥専用のフードでも問題ありません。ただし、リスは生息域が異なりますので、リス専用のフードはおすすめできません。また、ひまわりの種の入った食事を与えると、種ばかり食べるので注意しましょう。

野菜やチーズ、砕いた煮干しなども時々、与えてあげるといいでしょう。ニラやネギなどのニオイの強い野菜は避けてください。

モルモットの病気、症状、正しい飼い方

モルモットは、臆病でストレスを感じやすいペットです。落ち着ける環境を整えてあげることが大切です。

このような症状が見られたら要注意

不正咬合

げっ歯類は歯が伸び続けるのですが、上下の歯が擦れて適度に削られます。噛み合わせがずれてしまうと、上下の歯がぶつからないためにどんどん伸び、口の中を傷つけてしまいます。

こうなると、痛みがあるので食欲がなくなり、ますます歯が伸びてしまいます。一度、不正咬合になってしまうと治らないので、定期的に動物病院で伸びた歯を処置する必要があります。

ペレットのような簡単に砕ける食べ物ばかり与えていると、不正咬合になりやすいので、牧草など何度も噛んで食べるような食べ物も与えるようにして予防しましょう。

胃腸のうっ滞

草食動物のモルモットならではの病気ですが、ストレスや食物繊維不足などで胃腸の動きが悪くなることをうっ滞といいます。草食動物は腸が長く、いつも胃腸が活動していなければならないのですが、うっ滞を起こして胃腸の動きが悪くなると元気がなくなっていきます。食欲も減退し、さらに症状が悪化していくことになります。

うっ滞を起こした場合は、点滴で胃腸の動きを活発にして治療します。早期に治療を開始すれば食欲を取り戻し、元気になっていきます。

草食動物は、野生では肉食獣に襲われる側にあったので体調の悪いことを外から悟られないように振る舞います。目に見えて体調が悪くなってからは手遅れということもあるので、日ごろから食事の減り具合やフンの状態をチェックしておきましょう。

難産

げっ歯類の中でも妊娠期間が70日と長いのはモルモットです。妊娠期間が長いということは、お腹の中で赤ちゃんが大きく育ちます。

若いメスの場合は、大きな赤ちゃんでも出産時に骨盤の軟骨がスムーズに開くのですが、初産で1歳以上のメスの場合、十分な産道の幅にならず難産になってしまいます。場合によっては緊急の手術が必要なので、すぐに病院へ連れて行きましょう。

モルモットは2~3ヶ月齢で繁殖適齢期になるので、無理のない繁殖計画を考えておくことが予防策です。

飼い方

モルモットはケージを登ることはないので、高さが30センチもあれば天井がなくても問題ありません。運動できるように、大きいケージを選んでください。なお、ケージの中には、巣箱、食事用の箱、トイレ、水飲み器を設置します。床には、新聞紙を細かく切ったものやワラを敷き詰めます。なお、直射日光の当たらない場所で、人が出入りするようなところであれば、布を被せるなど工夫しましょう。

食事について

モルモットは草食なので、モルモット専用のフードや牧草を与えます。特に牧草などしっかり噛んで食べるものを与えないと不正咬合になることがあります。

また、ビタミンCは体内で作ることができないので、市販のフードの成分を確認しビタミンCの多く含まれているものや果物や野菜で補うことが大切です。